お世話になった主な先生方をご紹介いたします。
(他にも多くの先生方、先輩方にお世話になりました。)
スペインでの最初の師匠 José El de la Tomasa
1998年フラメンコ芸術学院入学当時から、一番長い時間ご指導を頂いております。
スペイン語もほとんど出来なかった頃から、親身になって助けて頂きました。
1996年留学前に同校に見学に行った際に、ギタークラスで歌っていらした時にお会いし、
私の歌もその場で少しご指導頂き、その素晴らしさに触れ、同校への留学を決意いたしました。
ご指導頂いたカンテ
アレグリアス ティエント・イ・タンゴ ソレア・デ・アルカラ ポロ カーニャ
セラーナ・リビアーナ ブレリア・ポル・ソレア シギリージャ・デ・マヌエル・トーレ
マラゲーニャ カンティーニャス、、、など
1951年セビージャ生まれ
カンテの名門ソト家に生まれる。
両親共にフラメンコ歌手で、父はピエス・プロモ、母はラ・トマサ。
往年の大カンタオール、マヌエル・トーレは大叔父に当たる。
1976年にマイレーナのコンクールで優勝してから、
マヌエルトーレのコンクール、コルドバのコンクールと次々に優勝。
現在でも特に農村部で圧倒的な人気を持ち、
シギリージャ、ソレア、ブレリアなどが特に愛されている。
セビリア市のフラメンコ芸術学院にナランヒート・デ・トリアーナに誘われ
カンテ講師として参加。
1998年同校カンテコース開始時から現在に至るまで講師を務めている。
最近は作詞家としての活動も行っているが、
実は彼が始めて自分以外の人の為に作詞したのは、
以下のNaranjitaに向けて書いたものだった。
El cante es un corazon
que no entiende lugares
El arte crues los mares
y es bandera de emocion
que de las entranas sale
スペインでの2人目の師匠 Naranjito de Triana
もともとフラメンコ芸術学院では、フラメンコ理論講師をされていましたが、
私が留学を開始した1998年当時、ご病気で学校にはいらしていませんでした。
1999年の秋からカンテ講師として学校に復帰され、私は翌2000年1月開始の
カンテプロコースでご指導頂きました。
翌2001年も短期ですが、再度ご指導頂いております。
ご指導頂いたカンテ
アレグリアス ロメラ ソレア・デ・カディス ソレア・デ・トリアーナ ポロ
ソレア・アポラ シギリージャ ペテネーラ カラコレス グアヒーラ
マラゲーニャ ハベゴテ グラナイーナ タランタ カルタヘネラ ミネラ、、、など
私の最後のカンテの師匠 Calixto Sánchez
1998年フラメンコ芸術学院入学当時は、ボイストレーニングを担当されていらして、
フラメンコ歌手に必要な体のメンテナンスなどをご指導頂きました。
ナランヒート没後、カンテ講師として指導をされることになり、
2003年に半年間お世話になりました。
カリストには、個々のカンテを教わったというより、カンテの勉強方法、
そして、私の場合は何よりもスペイン語の発音、スペイン語で表現する事をご指導頂きました。
ご指導頂いたカンテ
マラゲーニャ トナー デブラ など
1946年セビージャのマイレーナデアルコール生まれ
ヘレスのフラメンコセンターの初代館長。
1974年コルドバのカンテコンクールで優勝したのをきっかけに、
学校の教師からカンタオールに転向した、知性派として知られている。
その豊富なレパートリーはすべての曲種を完全にカバーし、
カリストのコンサートはまるでフラメンコの歴史の講義のようだと言われる。
フラメンコ歌手の体のメンテナンスにも造詣が深く、フラメンコ芸術学院に
ボイストレーニングのクラスを持ちこんだのはカリストのアイディア。
単にカンテを教えるのに留まらず、カンテクラスの生徒達の肉体訓練、
声のメンテナンス、発音矯正など、フラメンコ歌手に必要なすべてを担う。
作詞の能力でも知られ、フラメンコ作詞コンクールの審査員を長く務める。
現在も多くのコンサートで活躍し、精力的にCDをリリースし続けている。
フラメンコ理論の先生 Pepa Sánchez
1998年留学当初から一貫してフラメンコ理論のご指導を頂いております。
フラメンコの歴史のみならず フラメンコの歌詞の分類と講読 歴代の大フラメンコ歌手達と
多岐にわたってお世話になっております。
現在も、フラメンコ理論に関して困った事があれば、いつでも相談出来る頼りになる方です。
1973年セビージャ生まれ
父は大フラメンコ歌手のナランヒート・デ・トリアーナ、
母は大バイラオーラのエスペランサというフラメンコ一家に育つ。
子供の頃はフラメンコギターを勉強、後にニューヨーク州立大学に留学し、
スペイン文学とスペイン語の研究をするスペイン人には珍しい
完璧な英語を話す才媛。
帰国後、セビリア大学でフラメンコ理論の研究をはじめたが、
1998年ナランヒート・デ・トリアーナが病に倒れると、
父に代ってフラメンコ芸術学院のフラメンコ理論講座を担当し、
現在も理論クラスをすべてのクラスで受け持っている。
また、ビエナル組織委員会にも参加、
同委員会より2008年に”トリアーナのカンテとカンタオール”と言う本を出版。
トリアーナのカンテを文章で紹介するだけでなく、各カンテのメロディを定義し、
CD音源を添えるという新しい手法を用いている。
現在、セビージャ大学の講師とフラメンコ芸術学院の講師を歴任し、
各地のペーニャなどで理論の講習会を数多く行っている。